
教育パスウェイズのための
グローバル・タスクフォース
概要
2020年、国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)が主導し、高等教育の機会を通じて難民の学生を第三国に受け入れるために「教育パスウェイズのためのグローバル・タスクフォース」(Global Task Force on Third Country Education Pathways、略称GTF)が設立されました。2018年に国連総会で採択された「難民のためのグローバル・コンパクト」は、第三国による難民の受け入れ拡大を呼び掛けました。GTFはそれを実現するために、国家や各国の高等教育機関などと協同し、多くの難民を受け入れている諸国にかかる負担を軽減するために、教育の機会を通じて難民を第三国に受け入れる努力をしています。
JICUFは、GTFの設立当時からのメンバーです。GTFには、ポルトガル、カナダ、ドイツなどの政府、カナダ世界大学サービス(World University Service of Canada、略称WUSC)、欧州委員会、オープンソサイエティ大学ネットワーク(Open Society University Network、略称OSUN)、米国国際教育研究所、フランス語圏大学事務局( Agence Universitaire de Francophonie、略称AUF)など、20の組織が参画しています。
技術的アドバイスのための作業部会(2023年〜現在)
JICUFは2023年にGTFの「技術的アドバイスのための作業部会」に参加し、すでに教育パスウェイズプログラムを実施している機関や、これから実施しようとする機関に対し、実践的なアドバイスを提供する仕組みを構築しました。2024年春より、GTFの実践者コミュニティのメンバーであれば誰でも、この作業部会にアドバイスを求めることが可能になりました。詳細はこちらでご覧ください。
アジア太平洋地域会合(2024年2月)
2024年2月12日及び13日マニラにおいて、JICUFは在フィリピン・カナダ大使館、デ・ラサール大学、難民教育特別利益団体(Refugee Education Special Interest Group:RESIG)(オーストラリア)、パスウェイズ・ジャパンと「アジア太平洋地域教育パスウェイズ実践者会合」を共同企画しました。2023年に東京で開催されたGTF実践者会議(下参照)で、アジア太平洋地域からの参加者が地域会合の開催に関心を示したことを受けて、地域の大学や政府機関、NPOなどが教育を通じた難民の受け入れについて議論を続ける場を設けました。会合の主な目的は、第三国における難民の教育の機会拡大、地域のステークホルダーが昨年末のグローバル難民フォーラムで行ったプレッジやその実施上直面する諸問題、各国で大学のコンソーシアムを立ち上げる意義、プログラムの評価や調査の必要性などについて意見交換することでした。
会合には、地元フィリピンはもちろん、オーストラリア、バングラデシュ、韓国、タイ、日本から、40人以上の政府、国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)、高等教育機関、NGO、学生代表が参加しました。フィリピンで難民学生の受け入れを開始した6大学(デ・ラサール・アラネタ大学、デ・ラサール・バコロド大学、タルラック州立大学、コロンバン大学、サン・ベダ大学、セント・ルイス大学)の代表が14名の学生を率いて参加したことは、特に有意義でした。フィリピンでは、法務省がUNHCRと密接に連携し、マレーシアに居住するロヒンギャの学生を採用しています。

デ・ラサール大学のチーム
実践者ための東京会議(2023年5月)
2023年5月17日及び18日、JICUFは上智大学において「難民のための教育パスウェイズの拡大(Expanding Refugee Education Pathways)」と題した会議を、GTF、パスウェイズ・ジャパン、上智大学と共催しました。会議の包括的目標は、新たな教育パスウェイズを構築し、既存のプログラムを拡大することでした。20カ国から、政府、国際機関、教育機関、NGO、難民ネットワークなどを代表する60名ほどが参加しました。パスウェイズ・ジャパンとJICUFは、フィリピンや韓国など、アジア諸国の間で教育パスウェイズに対する関心が高まっていることと、日本政府が他5カ国と共に今年末開催されるグローバル難民フォーラムの共同議長国となったことなどから、今年の実践者会議を日本で共催することを提案しました。

撮影:村越大輝
